汝(なんじ)の敵もまた
汝の恩人であると
申しましてな・・
~「大和古寺風物誌」法隆寺 金堂の春~
(再編集)
・奈良旅行を思い立ったとき、定番の一冊です。著者亀井氏が、若き日に法隆寺を訪れた際、玉虫厨子前で会話するシーンがありますが、上記は、そのときの老僧のセリフです。
・敵が恩人のようにありがたい人、というのは一見、変な感じですね。仇を討たねばならないような敵を指して恩人なのかというと、多分言いたいことはそういう極端な話ではないのだと思います。自分にとって厄介な存在である他者(敵)は、何らかの脅威や、悪影響を及ぼしにやって来るが、それが原因となって、自身に新たな展開が生じることって、ままありますね。新たな展開が、自分をより良い場所に移動させてくれたのなら、その敵は恩人なのかもしれません。あなたはどうです?身の回りにいるいやな人とか。実は恩人なのかも、と考えることで少し気が楽になったりして。
寄稿:書斎本舗の資料室 2026.5.10