徳富蘆花講演 -謀叛論(むほんろん)-

徳富蘆花

 005. 徳富蘆花講演 -謀叛論(むほんろん)-

 ◀◀(前ページ)◀◀   ▶▶(次ページ)▶▶

(背景となる大逆事件の流れ)
 1910年、長野県の社会主義者、宮下太吉ら4名が、明治天皇爆殺を計画したとして逮捕。直接の関係はなかったものの、社会主義者の大物であった幸徳秋水は、計画の首謀者ということで仕立て上げられ起訴。この間、徳富蘆花は助命嘆願に力を尽くしたがそれも空しく、翌年、幸徳らは大逆罪のかどで処刑された。

(一高での講演)
 処刑執行から1週間後の1911年2月、徳富蘆花は旧制一高(現東京大学)の有志の招きを受け、学生向けの講演会を引き受けることとなった。演題は直前まで極秘とされ、開演時になってはじめて明かされた衝撃の演題名「謀叛論」に、学生一同は息を呑んだ。尚、当日は演台傍まで立錐の余地がないほどの混雑だったという。

 幸徳を悼(いた)むが如く、黒の紋付姿で現れた徳冨は、若い学生らに「謀叛と思われることを恐れてはならない。権力や既成の秩序に盲従せず、自立した人格を修養しよう」と勇気づけた。このときの聴衆だった学生らは総じて非常な感銘を受けたといい、各々が当時の様子について、多くの述懐の記録を残している。

人物検索(あ行)
人物検索(か行)
人物検索(さ行)
人物検索(た行)
人物検索(な行)
人物検索(は行)
人物検索(ま行)
人物検索(や行)
人物検索(ら・わ行)